この見出しはなんとかならなかったのでしょうか ― 2006/08/25 03:33
"ニートに「発達障害」の疑い、支援に心理専門職も"(YOMIURI ONLINE)
という記事があるのですが,この見出しは悪すぎです。
これでは「ニートの原因が発達障碍である」という記事だと思ってしまいます。
しかし,中の記事は
ニートとして就職・自立支援施設の利用者している人を調査したところ
この結果、医師から発達障害との診断を受けている2人を含む計36人、23・2%に、発達障害またはその疑いがあることがわかった。
(略)
ニートの就労支援では、一般的に、規則正しい生活を送る訓練や、企業での就労体験、資格取得の勉強などが行われている。
一方、発達障害がある場合は、作業訓練のほか、援助者の確保や同僚の理解促進など、働く場の環境整備が中心となる。具体的には、福祉機関などと連携して個別の支援計画を作ったり、企業を啓発したりすることが求められている。
と
- ニートとして支援を受けている人の中には「発達障碍」またはその疑いの人がいる
- それぞれで支援策が異なる
という意味合いのものです。
この記事がYahooニュースに載っているのですが,こちらは困ったことにこの結果、医師から発達障害との診断を受けている2人を含む計36人、23・2%に、発達障害またはその疑いがあることがわかった。
で切れてしまって,読売新聞の後段にあった「発達障碍」に関する解説がなくなってしまいますので,見出しに近い記事になってしまっています。
確かに「ニート対策」としてみると読売の記事は,違う方向に誘導するものと見えるかもしれませんが,一緒くたになってしまっている「発達障碍」の人への対策としてみると,きちんと書かれたものです。
これが政策として良いかはまた別の問題ですが。
どうか,「ニート対策」の視点の人も,「障害者扱い」といった言葉が「障碍者」への侮蔑となるということはお含みおき下さい。
ちなみにこの調査は記事中に
厚労省によると、発達障害のある人は、集団で行動するニート支援施設を利用しない傾向がある。このため、「支援施設に来ない人を含めると、割合がさらに高くなる可能性もある」(障害者雇用対策課)という。
とありますので,「厚生労働省 障害者雇用対策課」の調査ではないかと思います。
by ITOK [社会] [コメント(50)|トラックバック(4)]
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